だから私は、これからどうなるにせよ、民を守らねばならぬと…それだけを強く思うのです。
[信じてると、言ってくれた人の為にも]
兄上が王になられるにせよ、私が選ばれるにせよ。
それだけは守らねばならぬ、そう思っているのです。
そうすれば…、…きっと大丈夫。
心が、離れることはないはずだから。
[だからきっと、上手くいく。
兄弟の心が遠くなることはないはずなのだから。
一度口を閉ざして、お茶を飲み、置いていた菓子を摘まんだ。
爽やかななのに、どこかほろ苦い味が口に広がる。複雑で単純ならざる味は、何だか今の気持ちにぴったりだ。]