……でも、さ。そんな相手だから、こそ。俺は、誤魔化しも小手先技も使いたく、ねぇ。自分の意志と、ここに集った『想い』、偽らねぇでぶつかりてぇ。……あっちにゃあっちの、大事なもの、なくせないもの、護りたいものがあってさ。俺たちにも、やっぱり、大事なもの、なくせないもの、護りたいものがある。今って、そこがかち合ってるって感じ、なんだよな?[確かめるような言葉をひとつ、落とした後。勇者はしばし、思考に沈んで]