……ん
[食事は美味しいのに、
喉を通るときはまるで砂でも飲み込んだようで。
喉が渇いたかのようにこくりと息を飲む。
空気が肺に満ちているのに、呼吸は淡く、短く。
ここにきてようやく理解が及んで、
もじもじと脚を擦り合わせ衝動をやり過ごそうと。
それは結局のところ、無駄な努力というか、
余計に燻る何かを煽ることになったというオチであって]
ごちそさまです……
…………ぁ、あの、
……ちょっと、先に戻って――
[ディタを見ることが出来ず、俯いたまま。
辛うじて絞り出すのは、そんな切なげな懇願であった]