[>>~10けれど次に紡がれた言葉は今でのものとは性質が違っていた。
それを聞いた男の瞳に再び活力が戻る。]
だろう!
[もしも尻尾があったならば振っていただろう。
幼馴染が生を選んでくれた事が堪らなく嬉しかった。]
……俺が支えるのじゃ駄目か?
[残念ながら、そう言う事くらいしか出来ない。
自分が肩代わりできれば、どんなに良いかと思うのだが。]
あぁ、身体がネックなんだよな…。でも今なら俺がいる。
生き返る俺の身体を門にすれば、一緒に魂が現世に戻れる可能性はある。
[正直、こんな事態は初めてで、おまけに手掛かりにする術も初めて展開するものだった。
母親の目を盗んで暇つぶしに読み齧った文書で得た知識を正しく組み立てれば。
肉体がない身でどれだけの事が出来るか、一体何処に飛ばされるかは予想がつかないが。]