うぐ…。
[>>~9残された側の気持ちは、確かに残した側の男には分からない。連絡を寄越さなかったのも、完全に男の不手際で。
其処を突かれると、男に返す言葉はなかった。]
…ユーリエなら、望む全てを手に入れてしまいそうな…そんな気がしたんだよ。
あいつの望むような、ファミルみたいに普通に暮らす事が出来ればどんなに良いかと思ってる。
[大人が動かず、子供に大きな期待を寄せるのは間違っていると思うが。
――彼女なら或いは、と。
何の根拠もないのにそんな思いを抱いている自分がいた。]
……。
[幼馴染の口から否定の言葉が一つ一つ紡いでいかれれば、男の勢いは削がれていく。
やはり余計なお節介だったのだろうか。
重い気持ちを、押し付けてしまったのだろうか。]