人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


【狂】 吸血鬼 シメオン

…ざけるな…

[俯いていた男は顔を上げ、涙に濡れた目で幼馴染みを睨みつける。
胸の中で膨れ上がったのは、別離の哀しみを上回る怒り。
自分は固く閉じた蕾ではない。
箱庭の中で大切に飼われる雛鳥でもない。
だからこんな時に大人しく残酷な現実を唯々諾々と受け入れて、さめざめと泣いているわけがないのだ。
幼馴染みが望むなら、とこのままおとなしく見送るつもりだったが気が変わった。
そこにはきっとユーリエの叱咤の影響もあり。]

この馬鹿野郎が。
勝手な事ばかり言いやがって。
俺がどんな思いでお前に手を下したと思ってる。

妹に手紙?許可されなくとも書いてやるさ。
あいつアプサラスにだって、身体が戻ったら遠慮なく「お前は馬鹿だ」と罵ってやる。
約束だってすぐに叶える。

でもそれは二の次だ。

(~4) 2014/02/27(Thu) 18:17:32 (蒼生)

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