大広間に入ると、そこは数十畳はあろうかとういう、
畳張りの荘厳な空間で、燭台も多く他の部屋よりは明るさがあります。
そこにも、たくさんの古くて大きな
漢数字が刻まれた鉛の鈴が 吊るされていますね。
部屋の奥、昔ならば”黄金虫様”と呼ばれた大名の座っていたであろう
一段高い場所には、金箔の大きな屏風と、
これまた、金箔の張られた巨大な黄金虫の形の燭台が、置いてあります。
燭台は、”黄金虫様”の愛用品だったとか。
蝋燭の灯りに鈍く浮かび上がる年代ものの金襴の屏風には、
幼名を”黄金丸”といった、からくり好きの大名”黄金虫様”と、
その正室である”いろは姫”の姿が描かれています。