天のお告げ（村建て人）

―――　砂漠の星『ル・ウルタール』　―――

豊富な地下資源や、特殊兵器の製造に欠かせない
希少なレア・メタルに恵まれ、
宇宙連邦に加盟してからは、各星との軍事取引で巨万の富を得た星だ。
また、30年前の『ロム・レム＝ウルタール戦争』により、
敗戦国となった隣星『ロム・レム』を、
宇宙連邦と共同で統治してもいた。>>2:#6


以前は、閉鎖的で旧態依然とした古い風習が色濃く残り、
奴隷制度が存在し、女性の地位も低かったが、
現女王サーラの代になり、
革新的な社会・産業・教育・宗教改革が行われ、身分制度は撤廃され、
観光や学術的な扉も外に向かって開かれつつあった。


現女王は特に、元奴隷の社会的地位の向上と、
古代遺跡の保全・研究、
そして宇宙連邦総会でガルー種への対策提言を行ったり、
『ガルー種および人狼研究所』を設立したりと、
『人狼』や原因となる『ガルー』研究への
熱心な後援者として知られる。

それが、彼女が大切にしている元奴隷の女性と、
人狼になって死んだ双子の兄ソールや、
今も冷凍睡眠装置で眠る最愛の『人狼』の影響であることを、
知る者はごく僅かだったが。（※SSS�A参照）