[男は狼そのものの俊敏さで距離を詰め、獲物が個室>>314へ入った瞬間、叫び声を上げられる前に、片手で口を塞いで扉を閉めた。そのまま室内に引きずり込み、躊躇を覚える事も温情を与える事も無く、獲物の左の肩口に、獣の腕と化した鋭い爪をひらめかせた。]