黒々と染まった空の一角が割れ、なにかが降下してくる。大きさは船ほどもあるそれは、巨大な人形のようにも見えた。人間の形に近いとはいえ腕も足もない。女性の半身像をより滑らかにシンプルにしたような形だった。技術の進んだ世界から来たものから見れば、機体底面のホイールで動くロボットのイメージに近いだろう。材質もまた、陶器か金属めいて見える。