日付が変わる頃になれば、ハーランさんとシュテルンさんを迎えに自警団員が来るでしょう。
逃げ出たり抵抗したりなどがなければ、ローゼンハイムさんのように追い掛け回され簀巻きにされる心配はありません。
無事に病院に到着したなら、自警団員たちは2人を病院スタッフに引き渡して帰っていきます。
そして、自警団員たちがいなくなったところで、『副院長』の名札をつけてる年齢不詳の人物が、とてもいい笑顔を2人に向けます。
「あのバケモノの見舞いに呼ばれたからって、正直に行く必要はないよ。
この病院内では、私たちスタッフの方が多いからね。外には出して上げれないけど、中でなら自由にしてあげられるから。
それと、あのバケモノ相手に報復とかしたかったら、銃でもライフルでもマシンガンでも、スタッフの私物ならすぐ貸して上げるから、いつでも言って。裁判所も抱き込んでるから訴えられる心配ないし。
ランチャーとかバズーカとか手榴弾とかだと、国軍元帥に調達頼んでも1〜2日かかるかもしれないけどね」
と、暗に『病院内でなら、アーヴァインに何をやっても治外法権』だと伝えることでしょう。