船団の甲板に跳び上がった海老が粗方片付いた頃。波の下にいたそれが、動き出した。不自然に揺れていた波の動きが大きくなり、海面の影が大きくなってゆき──。不意に、海中から現れたのは白くて長い物体が二本。吸盤を持つそれがゆらゆらと揺れる、その近く。海の中には、巨大な目のようなものが二つ、怪しげな光を放っていた。**