天のお告げ（村建て人）

―――　シルバーメリー号内/メイン・サロン　―――



　それは、ホログラム・ゲーム『狼月の村』の
　　　プロローグが終わり、
　　　本格的に1日目に突入した瞬間だった。



無事にテストプレイの１ｄが開始されたことに、
ほっとしていた開発・運営スタッフたちは、
異常なことに気づく。

「え…？　”瘴狼”って何？
　こんな役職、今回のテストプレイの編成プログラムには、
　なかったわよね？」


「どういうことだ？
　今回の編成プログラムは、
　村人と、占い師と、霊能者と、狩人と、
　人狼３名と、狂人１名だけのはずだぞ？　」


「今回は役職希望が無効だから、
　プログラムが各参加者の脳をスキャンして、
　一番適合性の高い役職を配分したはずなのに……」