異変の由縁を辿る内、近づく船影には誰が気づいたか。シンシャ王国にとっては少なからぬ因縁のある旗──南東群島連合の、私掠艦隊の紋章を掲げたその船団に。やって来た彼らが告げるのは、一方的な通告。回りくどい口上はついていたものの、言わんとする所はただ一つ。『領海侵犯罪につき、排除する』こちらの話は聞く耳持たぬ、と言わんばかりの態度に突っ込み入れる暇もなく、なされたのは、開戦の宣言だった──。