[まことはフレデリカに抱かれながら…フレデリカの
唇の感触を口のそばに感じる]
「ずっと一緒だよ…」
その言葉が、フレデリカの温もりが心に入ると自然と
ふるえが止まった。
(あたしは…やっぱり出たい!この籠からでて…
まこととしてもう一度生きていきたい!)
この籠から出るには身請けをしてもらうしかない。
庶民には絶望的な大金だ。
ほぼ不可能なこと…それは知っている。
でも出たいのだ。この人と一緒に自由に生きたいのだ。
フレデリカへの熱い感情が噴き出すのを感じながら、
もう抑えることはできなかった。
[まことはフレデリカのくちにそっと唇を重ねた]