[展示ケースに鍵穴があることから、指輪の機能では開かないものなのだろう。
なんとか触れることが出来ないだろうかと、ポーチの中から針金を取り出して――数分後、それは開錠された]
…おっと。こんなにあっさり開くとは。
全てが機械的であるなら、こういう施錠の方が開けにくい、という事かもな。
さて、この本は一体どういう本なのか―――
[無限の本――傍目には書かれている言語が母国語ではないので読めないが、それに触れたら何が起きるのか。
職員達に、本には触れないようにと念を押されていたことを思い出すも、そんなものはどうでもよかった。
どうせ永住することになるならば、今触れたとてきっと、同じこと。
丁度その頃、会議室での話し合いが終わろうとしていた**]