[着替えてくる、と言ったマリエッタを見送った後すぐ、壁を叩く音にぴくりと反応し、音のした方を見やる。
管理室を占拠してからそれなりに時間が経っている。
マリエッタが戻ってきたにしては早過ぎる。
職員が誰か戻ってきたのか、と思いきや、どこをほっつき歩いていたのやら、例の扱いにくい後輩の声。]
あぁ、お前か。
[何だかんだでタイミング良く管理室に戻ってくるあたり、いいとこ取りされているようで腹立たしい。
とはいえ、あれだけの脱落者が出た部隊に新人ながら食らいついてきた底力は素直に認めていた。]
……待ってろ、すぐ開ける。
[ともに結果を確かめたい気持ちは、少なからずあるのだ。
スイッチを確かめ扉を開けてやる。]