― どこか ―[ 風に枝葉を戦がせる木の下で、小さな暁色の花が揺れている。 ]……「最後の戦い」……?[ 幹に背を添わせるようにして草叢に座り込んでいたのが、風に乗って聞こえてきた《声》に耳を澄ませる。立ち上がり、彼方に目を凝らす。 ]ああ、みんな、あんなにボロボロになって、でも、……最後にするため、終わらせるためにって、まだ……