[ 狂気を最早隠す気も無いゲオルグが
Nルームから立ち去り、メイン・サロンへと来る前のこと。
──エレンがNルームへと来た>>41。]
……君のせいじゃない。
此方こそ。信じてくれてありがとう。
[ ああ、今の状態の僕に触れたら
君まで血に塗れてしまうじゃないか>>42。
僕の心が最期まで人間で居られたのは、
あの時君が信じてくれたからなのに>>43。]
……だから、泣かないで。
僕のために涙を流してくれるのが嬉しくないといえば
嘘になるけれどね。
[ 届かないとは分かっているけれど。
きらり、静かに零れたひとしずくを拭おうと
指先を伸ばす。
あの時、苦しさから解放される為、ゲオルグに立ち向かう為
人狼へなる道を選ばなくて良かった。]