人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


【墓】 団長代理 ソマリ

― 子供の憧憬 ―

[まだソマリアランが家に帰ってきて間もなくの頃である。
 シンクレア卿が幼い息子を連れて、クロイス邸へと訪問した。

 大人たちは難しい話があるということで、子供同士で遊んできなさい、といわれ。
 ご挨拶にいたソマリアードは、ちゃんとした礼を大人たちにしたうえで、シェットラントの手を引いて庭へと出た]

「アラーン!」

[双子の片割れが呼ぶ声が聞こえて、のろのろとアランは顔を上げ、陽の出る庭へと出てきた。
 その腕の中にあるのは竜の卵。
 今もまた、窓からは見えない薔薇園の東屋でそれを温めていたのであった]

(+241) 2014/04/07(Mon) 15:07:11

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