[同じ年に士官学校に入って。
同じ寮に入って。
なぜだか馬が合って、多くの時間を彼と過ごした。
やがて時が過ぎ、公国で再会し。
同じように公国の名門の家系で、
それでも互いに自由にしていられる立場だと知って。
それからも、共に学んで共に遊んで、語り合った。
ほぼ同じような昇進をして、
同じ時期にシュヴァルベに配置されて。
自らがほんの少しだけ上の立場に立たされたのは、
少しだけ家の立場が上だっただけだったけれど。
任された以上は、彼が自分に寄せているであろう期待に応えたかった。
指揮官としての立場だけではなく、彼の友として。
そしてこうして想いを、そして通信石を託すのも。
やはり――信頼する友ゆえに]