― 回想・05年/帝国内 科学技術庁 ―
[指定された場所は、科学技術庁のロビー。
ノトカーはこの時期、既に軍功を立て各処に名前も知れていて、呼び出しがかかった際は「英雄と知り合いなのか?」と珍しそうに同僚も問われた。
他に人の気配のないロビー内、緑の髪を見つけるとソファまで早足で近づいた。]
…久しぶり。
―――最前線に出ようと思ったら、予想外の位置に入れられてしまったよ。
士官学校の記録って、こういう時にやっぱり考慮されるんだな。
………ノトカー……その……包帯………
[目の前の青年…ノトカーは、昔よりかなり大人びた雰囲気に変わってはいた。
しかし、それも気づけない程目立つのが白い包帯。>>+41
片目全体まで覆うそれを、ついまじまじと見つめる。]