[>>+192救われる気がする、と砲術長が嬉しげに眼を細めるのを捉え、安堵し。
続く言葉にはじっと耳を傾けていた。]
――…はい。
[自分の名前を紡がれた事に驚いて褐色が僅か丸くなり。
実際にはその前にも呼ばれていたのだが、立派な最期という言葉で胸がいっぱいで其方に気付く余裕はなかった。
兄が自慢と言ってくれていたなどと。]
――そこまで思ってくれる友人がいて、兄も幸せだと思います。
…自慢の弟…、そう兄は言ってくれていましたか?
[男は感情が昂ぶるのを抑えながら目を細め、晴れやかな笑みに応える。]