──少し前──
[レーギャルンボックスに入る前。
ディークと目が合い、しかし気まずさから
思い切り顔を逸らしてしまった。(>>+189)
名を紡がれたのが分かっても、
振り返ることはできない。
自分を守ると言ってくれた人を、騙して
殺したのは自分自身なのだから。
その声が怒っていないらしい事は分かったが
けれど、それなら何だろうと。
その答えを見つけるのは恐ろしくて
そのまま言葉を途切れさせていた。
しかし今度はテオドールと視線が合う。
(>>+197)
こちらも、眉を寄せて顔をそらそうとしたが
その一瞬前ににっ、と笑ったものだから
此方はへの字に唇を曲げてしまった。
じぃ………と、彼を見たあと。
スタスタ、テオドールに近づいたなら]