― どこか ―[ ふっ、と、また眼を開けて、顔のすぐ前にある犬のふかふかした腹をじっと見つめている。 ]いぬ……犬、なんでここに……?[ 人…犬のよさそうな顔をして見上げてくる柴七郎は、ぱたんぱたんと、しっぽで地面を叩いている。それを見ながら小さく笑って、また犬の腹に頬をくっつけた。 ]