― 二階・バルコニー ― ………ふっ…[少女の生還を理解した瞬間、あふれだす感情に、声が漏れる] ……………ぐずっ…[感情の奔流をもってしても、損傷によって失った声は戻らず。それでも] ――――――っ!![今だけは戻らない音に感謝して、感情が促すまま、子供みたいにわんわん泣いた] ―――!………――――…―――……っ!![きっと涙は凍るだろう。鼻水だって凍るだろう。酷い泣き顔をしている自覚はあるものの、だからといって止められるようなものでもない。]