――そんな部分を見せられる相手を作ろうとしてこなかったので、余計にかもしれません。今は自分のそうした部分も受け入れられるような気もしますが。[>>+173軍医の言葉には苦い笑みを浮かべる。今なら分かる。夢の中、兄の顔で男に詰め寄っていたのは男自身だ。自分で枷を作り、自らを戒めて、動けなくしていたのだと。]……そうですね。[生きている内に、との言葉には苦笑を浮かべ頷き。気遣い、ありがとうございます、と告げた。**]