うわあ、でっかい匣だなあ…
スノウがさ、こうなる前に、
船内のモニターに、前に俺が
この匣を出入りしたのを見たっていうけど、
ほんとに俺入れるのかなぁ……
[シルは不気味に聳える巨大な匣を見上げ、
おそるおそる、片手をそこに当てます。
すると、シルの網膜や遺伝子を認識したという表示が、
空間のホログラムスクリーンに浮かび上がり、
レーギャルンボックスの虹色を帯びた黒い壁面が、
うねるように波打ち、取り込むように、シルを飲み込みました。
まだ波打っている間なら、他の人も入れるでしょう。]