[ソマリの声が、風に乗って部隊の隅々まで響いていく。
弔い合戦ではない。その言葉>>111に、何人もが背を正す。]
目指したものを、掴むために。
大切なひとが、笑顔でいられる明日を ─── …。
[言葉を噛み締め、胸に収める。
見回せば、兵たちの顔がさっきよりずっと引き締まっていた。
仇を取るのではなく、願いを繋ぐために。
未来を勝ち取るために戦う。
前を見据える想いに貫かれて、部隊の心がひとつにまとまっていく。
部隊の端でそれを聞き、高まる空気を感じ取って、
自分もまた、胸が熱くなるのを感じた。
この人たちは、自分たちの想いも抱いて戦ってくれるのだ。
戦場に散った、たくさんの心と共に。]