[闇の褥が開かれたのち、着乱れた姿のまま我が子が身支度を整えるのを眺めていたが、ふとなにかに気づいたように口を押えた。] ……しまったな。 私だけの特別な名前は、ゲームの褒美だったというのに。[熱に浮かされて、つい口走ってしまった。そんな後悔も、我が子の顔を見ていればたいしたことではないかと思い直す。] エオセレス。 ここから巣立っていくおまえへの餞別だよ。 受け取っていくといい。[新しい名を改めて授けて、旅立ちを祝した。]