─管理室─
[…───時が、来た。
会議室では新たな結論が出され、職員らに挟まれるようにしてまた一人、会議室から姿を消す。
これまで聞いた話によると、連れ出された…いわゆるバグ容疑者は、星の海と呼ばれる場所で廃棄処分されるらしい。
人と寸分違わぬ姿形をしている彼らを、そんな時だけ廃棄と呼ぶのは、どこか違和感があって慣れないものだ。
機械として扱うのであれば、そもそも人格など与えなければいいのに…彼らは少なくとも、互いにコミュニケーションを取り情をかけあっている。
モニターの中にいる彼らは、自ら出した結論に嘆き、状況を恨み、仲間を失う苦しみに耐えきれずに狂気にとらわれている。