おまえは、連れていけないからな。
[その前に、と抱えていた羊モンスターを地面に下ろし、
メモを書き付けた布を首に結びつける。]
いいか。これを学校のシロウせんせいに届けるんだぞ?
ついでに、もふもふされてくるといい。
きっとご馳走もらえるからな。
[言い聞かせて手を離せば、もふもふはたちまち走り去る。
メッセンジャーの成果は、正直あまり期待していないけれど、
別にそれでも構わなかった。
『戦いの行く先を、この目で直に見てきます。』
託したメッセージは、半ばは自分の覚悟を固めるためのもの。
何が起ころうとも目を逸らさない、という。]