[誰も口を開かないかわりに、
クロイツが通信石の片割れの場所を推測する。>>4:407
――どうしてそれがリエヴルのところにあると思ったのだろう。
確かに彼がそう推測する理屈はわかる。
だが、敵指揮官または幹部との間にホットラインがありでもしたら、
このシュヴァルベでの決戦自体が茶番だったとなってもおかしくないのに。
異国の傭兵の発言はそこまで予測してのことだったのだろうか。
かつての自分とリエヴルの交友を知っていたエルンストなら、
そう推測するのは容易いことだろうが。
後輩によく似た男にちらりと視線を投げて。
これ以上この場に留まっていても仕方が無い、と
意識を会議室から青い世界に向けた]