[いつしか、馬の足は鍾乳洞の前へと辿り着いていた。]
懐かしいな。
レトとせんせいと一緒に探険したのが最後だっけ。
[馬から下りてひょぃと覗くと、奥から何かがすごい勢いで走ってくる。]
うわ。おまえまだここにいたのか!
[うなり声を上げながら飛びついてくる白いもふもふを
両手で抱き留め、盛大な歓迎に声を上げて笑う。
歓迎というか、噛まれているのだけれども、
痛くないと思えば痛くない。]
せっかくだから、おまえも一緒に来るか?
せんせいも喜ぶし。な?
[にこやかに決めつけて羊的もふを小脇に抱え、
学校に帰る道へと馬を走らせた。]