きっとな、
いま何が起こっているとしても、
戦ってると、思うから。
だから俺もね、
するべきだと思うことを、する。
[守りたいと、強く、強く思う。
何も出来なくなった今でも、その術を探りたいと往生際の悪い心が足掻く。
この手に出来る事があるならば、何でもしたいと。
けれど、彼女はただそうされるだけの存在ではなくて、
彼女自身もまた、何かを守ろうと、戦うひとなのだとそう思っている。
――もしかしたら、自身の裡に有る何かとも。
この亡骸にかけてくれた、いくつもの言葉と、その涙と、瞳に宿った赤を、
ドロシーと向かい合っていた姿を、思い出す。
クレステッドさんも、最後の最後まで戦っていた。
それなら、いま、危機が進行し、遅い来る敵が現れたこの状況で、自分が選ぶことは。
けれど、そんな風に言ってくれることには、
ほんとうに先ほどから、ありがとう、しか言葉がなくて。
頷きと微笑みを返し、第三エリアへの道を歩き出した。]**