>>+79[独り言のように小声で呟く少女へ、静かな声を返した]さよう。ローリエの中に今も居《お》るわ。よほど愛憎ただならぬ者なのであろ。[ふ、と嘆息して少女に答え、瞳の焦点をずらすように視線を動かす。胸元辺り、心臓の収まる小さな膨らみ]……されど気付かれぬままとは、甲斐ないことよの。――ではないか? 亡霊よ。