【見】 【墓】 情報屋 アリスバック

　　うーん……。

[しばらくは再会の第一声をどうしようか迷いながら、
金髪の男性の姿を目で追っていた。
もう少し落ち着いた頃にでも突撃してみようかなー。
いやそもそも、落ち着いた頃合いなんてものが存在するのか、私達に。

そう思ってしまうのは、漠然とした不安があるからか。
ゲームが進み続ける限り、こっちの世界でも何かが起こるのではないか、という。
さっきゲームの世界でのことを現実に持ち込むのはよろしくないのでは？　って思っておいてこれだよ！

やはり、誰かに話す必要がある。彼女の脳裏に浮かんでいることを。
いっそ誰でもいい。
そう思って席を立つ。
にわかにメイン・サロンの一角が騒がしいことに気付いたのはその直後]