【見】 【墓】 楽天家 ゲルト

― 回想：ニコラスが部屋に来たとき ―
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　記憶が鮮明になって、
　これまで聞こえてきた声が
　誰なのかも分かるようになった。

　これはニコラスが部屋を訪れた時のこと>>312


『ゲルト、ごめん。』
　彼はそう謝った。
　　　　―――君が謝る必要はないよ。

　そう伝えたいが、この声が彼に届くことはない。
　それが今はとてももどかしい。

　ニコラスはいつも優しくて、
　気遣いが出来て、僕の憧れだった。

　彼の話す旅先の話し>>0:641はどれも新鮮で、
　毎年彼の帰りが待ち遠しかった。
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