― 蒼い世界 中庭のベンチ ―[目を開く。 血に汚れた軍服ではなく、教官時代の白衣に簡素なシャツとスラックスという格好だった。 ただ流しているだけの髪も変わらない。 すっかり染み付いた動作で、バレッタで邪魔にならないように髪を纏め上げる]『 ぷぅ…』[足元を見れば、兎が愛らしいしぐさで誘っていた] ……シチューが、食べたいな。[呟いた瞬間、兎も身の危険を感じたのか、全力で兎ジャンプして去っていった]