[上も下もわからぬほどに溢れ溺れる蜜の中、紅榴候の朱唇が右目を求めた。瞼を裂き、眼底に届く痛みは破瓜にも似るか。第三の、長大なものが身体に巻きつき、肌を撫で上げる。>>+125その抱擁は胸骨を撓めるほど。苦痛には怯まぬけれど、苦痛を快楽と感じるよう仕込まれてもいないリエヴルは、白銀の蛇をまとわせ、紅榴候を抱いたまま水面に上体を晒して立ち上がった。それは遠い国の秘仏にも似た隆々たる歓喜の構図。]