[…………どうして、だろう。彼といると、ほんのり温かな気持ちになってしまうのは。他人なんて、信じたらいけないと。ずっと、そう思っていたのに。血を分けた肉親でさえ、殺し合うような醜い世の中なのだ。自分と養父母以外、誰も信用出来る者などいないと――…そう、思っていた、はずが。]