― 鏡の間 ―>>+136>>+137>>+138>>+139[普段の調子を取り戻した唇に、未だ水の気を宿す目元に、もう一度ずつ唇を付けてから手を離す。右手は愛し仔の喉元へ、左手は自分へと。] おいで。 今このときは、私だけのおまえでいてくれるだろう?[触れたいと、告げられた望みのままに誘い、睦言を囁きながら指に力を掛ける。服ごと肌を切り裂き、喉元から鳩尾にかけてまで赤い蜜を溢れさせた。相似のように、自らの肌にもまた傷を刻む。]