― いつかの誕生日 ―へっへーん。俺、今日誕生日なんだぜ![食堂でそんな風に友人たちとはしゃいでいたのは、ずっと前の誕生日のこと。士官学校の入学前には、正装をしておじいさまに挨拶に行き、家の格に相応しいだけの誕生日パーティーが催されていた。それが士官学校に入学以降は、それをネタにして友人たちと盛り上がるという新しい楽しみ方を見出していた。そんな状態であるから、一つ下の下級生でありルームメイトのリエヴルが冷ややかな視線を向けているなど思いもよらなかった>>+50]