[薄く瞼を持ち上げれば、優しい貴方の微笑が見えた。
その心を覗き見ることなど、到底できはしない。
けれどその深い温もりを知っている。
いつもの穏やかな声が続く。あの日心を奪われた、声。
彼の言葉>>+90は慈愛に満ち、けれど少しだけ切ない]
僕は、……不出来な息子です。
それでも、御父様の元で血を与えられて良かった。
[濡れた瞳のまま、狐は悲しげに微笑む]
心のままに――――…。
それを貴方も望んでくださるのならば。
僕は愛し、護り、全てを手に入れて見せましょう。
[口許だけは尊大に、三日月の様に弧を描く]
愚かで浅はかな仔狐の望みのままに。
偉大な父の御名を汚さぬよう、優雅に華麗に。