[巨神の背を思いっきり蹴っ飛ばして距離を取り、ふわり、空中に留まり目を閉じる。風が巡るのが感じられる。世界樹を巡る、清浄なる風]…………。来い。[短く紡いで、右の刃を上に、左の刃を下へと向ける。翠の煌きまとうそれに導かれるように、根の領域に清浄なる風が吹き込み、巨神の散らす混沌の波動を散らしてゆく。距離を隔てても、風はどこかで繋がっているもの、と。そんな事がふと、過った。**]