[口をせいいっぱい開けて、中を彼女にみてもらいます。
くすぐったくはないのですが、歯を撫でられるのは不思議な感覚がしました。
その指が歯茎を撫でる頃になると唾液を飲み込みたくてならなかったのですが、口を開けていなくてはなりません。いい子にしていようと、がんばってローレルは口を開けたままにしていました。]
んー、うぅー……ぁ、
[舌は流石に違うんじゃないかとも思いますが、親友は物知りのはずです。
口の端から流れそうになった唾液を、ローレルはようやっと飲み込みます。親友の言葉――「人間みたい」に、ぴくりとローレルの肩が動きました。]