[曲調の変わったそのタイミングだったか。大きな樹木。宿り木の下から若い娘の聲がしたのは>>+116] ――― ……[演奏の手を一度止める。枝の上に腰を預けた侭赤髪の娘に睥睨を落とすと、その顔に見覚えがあることに気付いた。] ……神の使いか。 遠からず近からずという所ではあるな[畳んで幹に添え隠していた羽根を広げ、今や雪に包まれてしまった石畳の上へと降り立った。]