[――……もしかしたら、明日も。明後日も。こうしていられるのかもしれない、と。恐る恐る信じ始めたそれは、あの日に砕けてしまって。再び諦念の海に身を浸す。灰色の部屋の中で。自分が、悍ましく厭わしいものに変わりながら。外の世界を眺めていた。 ――……飛び去った鳥の残した空虚を、 あまやかな日々の残滓を]