[波型の刃は傷口を大きく引き裂き、噴き出した血は身長よりも高く上がる。放置すれば、数分と立たずに再び死の淵へ沈むだろう。それ以上はなにも言わず、友の手を掴んで引き倒し、欲望の赴くままに首筋へ牙を突き立てる。空になってしまっても構わない。それほどの勢いで、血道を啜り上げた。]