【見】 【墓】 スタッフ シルキー

先程も言いましたけど、
気づいた点、と言える程わかったことはないんです。

なんせゲームの中に入っているときは
"こちら"での記憶はありませんし……
ゲルトさんへのお告げも私は聞いていませんし。

[改めて彼にもそう話したが、
ぽつりと呟いた言葉を拾われていたのだと知れば
慌てて顔の前で手を振った。]

ああっ、すみません、変なこと言って。

その、いかにもなシチュエーションだな…と思って。
それこそまずはクローズドサークルに閉じ込められるのが
人狼騒動モノの定番ですから…。

[ただでさえ混乱している状況だ。
変に不安を煽っていたら申し訳ないと、
やや声は小さくなったが。

巨大な棺桶、と称する彼に眉を下げる。
幸いまだ異常を訴える者は出ていないのが幸いだが、
ここから何が起こるのか、油断は出来ない状況だ。]